《宇宙戦艦》
最近、DoGAのサイトのDoGA−Lシリーズギャラリーに出入りしている。そこで他人の描いた画に批評を寄せている。まあ、拙作がほとんど黙殺されているのは、ご愛敬というところか。
で、ちょっと気になるのが。どうも、“戦艦”という言葉が無頓着に使われすぎているような気がするという事だ。特に――というほどでもないが、軍事的な知識が欠如している人間にその傾向が強い。
そこで、“戦艦”という艦種を簡単にまとめてみる。
“戦艦”とは
その所属する陣営において想定される雌雄を決する戦闘に主力として活躍するため、そしてその陣営の所属艦隊戦力の象徴としても存在する艦種。
つまり、決戦という状況においての主力、艦隊戦力の象徴として君臨する艦。それが戦艦である。別に装備や大きさは、たいした問題ではない。もちろん、敵の主力艦を撃破できるだけの武装はむろん、敵からの攻撃を防げるだけの防御力も、必要である。“象徴”というからにはそれなりに大きくなければならない。
もちろん、現実の戦艦もそれに適合する。〔三笠〕や〔ドレッドノート〕や〔ビスマルク〕や〔大和〕や〔ミズーリ〕は言うに及ばず、北欧の海防戦艦も、そうである。まあ、海防戦艦は、世界的に見れば日本帝国の重巡にも劣る規模だけど、それでも北欧海軍の象徴として建造されたはずの艦だから戦艦と名乗る権利はある。
架空世界における戦艦
で、架空の戦艦――宇宙戦艦も、これに合致する。
まず、宇宙戦艦アニメの代名詞といっても過言ではない【宇宙戦艦ヤマト】に登場する宇宙戦艦である。
〔ヤマト〕は、主役であることには間違いない*1。決戦において活躍している。まあ、活躍しすぎているとも言えるが…。
同じく〔アンドロメダ〕や主力戦艦も、同様である。劇中ではろくに活躍していないようにも見えたが、いずれも地球防衛軍の新たなシンボルとして作られたのは、語られている通りである。
昨年とりあえず結末を迎えた【STAR WARS】。その作品中にも、“宇宙戦艦”は登場している。〔インペリアル〕級スターデストロイヤー。実は、作中の正式な艦種は、確か“駆逐宇宙艦”である。しかし、実質的には、その描写も含め“宇宙戦艦”と呼ぶに相応しい物である。銀河帝国の象徴である。
問題なのは、【STAR TREK】の宇宙艦である。そもそも宇宙艦隊は、軍隊ではない*2。だが、ドミニオン戦*3や対ボーグ戦などでの活躍を見るに、〔エクセルシオール級〕や〔ギャラクシー〕級や〔ソヴェリン〕級などは戦艦*4と呼んでも良いと思う。
“戦艦”という呼称で登場していないが、【星界の戦旗】シリーズ*5。