断捨離には嫌悪

 最近流行っている言葉“断捨離”なのですが。Wikipediaで調べると『ヨガの「断業」、「捨行」、「離行」という考え方を応用して、人生や日常生活に不要なモノを断つ、また捨てることで、モノへの執着から解放され、身軽で快適な人生を手に入れようという考え。単なる片づけとは一線を引くという。』ということで。
 なんというか、我々のような人間にとってもっとも忌むべき考えであるように思えます。特に、自分だけで“断捨離”するならばともかく、他人にそれを強要するのは非常に問題ではないかと…。
 “人生や日常に不要なモノ”というものは人それぞれです。前回に書いた“世界丸見え”で紹介されたイギリスの番組のように、趣味のコレクションのようにその人にとって“人生や日常に”必要不可欠なモノが、他人から見れば“人生や日常に不要なモノ”というのはあるでしょう。そしてそれも捨てるべき対象となってしまうとなって、問題が起きます。
 というか、歴史的に見ても、一見無駄なものが将来必要になるということがあるでしょう。歴史的資料、とくに文化的なものについては特にそうです。個人の勝手な鑑定の結果捨てられしまったものにしかない貴重な情報があるでしょうし。

 何でもかんでも捨てれば良いというものでもないかと思いますね。まあ、実も蓋もないことを書けば、結局無限の時間が経って宇宙の歴史が終わればほとんどが無駄になってしまうかもしれませんが…。


では、長寿と繁栄を。