【ヤマト】ファンではなく〔ヤマト〕ファン。 ~『何もかも遅すぎた』

 注意:以下の拙文は、旧作アニメ【宇宙戦艦ヤマト】こそ至上の物とする方々にとっては、非常に不快な内容ですので、警告しておきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 長い間薄々感じつつも、はっきりと自覚したころにはすでに手遅れだったことは、よくあります。それは健康のことだったり人間関係だったり、色々あるのですが。手遅れになったときに、『実はあの時…』は本当によく在りますね。
 
 それはともかく。
 私は、“ヤマトファン”であると思っていました。設定資料もCDも買っているし、好きだと公言もしている。しかし、実は、それはそうではないらしいのです。
 
 思えば、予感はありました。好きなシーンを思い浮かべて真っ先にあがるのは戦闘シーンだったり艦や戦闘機の動いているシーンでしたし、メカは好きでしたがキャラクターはさほどでもなかった。当時からご都合主義的な展開は好きではありませんでした。いまだに、【新たなる】と【III】での古代の行動は納得できませんし(特に【スタートレック】ファンな私としては)。完結編の沖田艦長の復活劇は、言わずもがなです。
 
 そして、先日、たまたまCS〔ファミリー劇場〕で放映していた【宇宙戦艦ヤマト】を見ていて、改めて自覚するとともに愕然としました。
 …なんというか、面白くなくなってしまっていました。ストーリーのテンポがあまりにもずれています。どうも合わなくなっています。絵柄ももう古臭くて目も当てられません。キャラクターもデッサンが狂っていてぜんぜん安定していません。
…まあ、74年前の作品だし、しようがないのですが。さすがに、今の私ではこれを見続けるのは、無理です。
 いや理由はわかるんですけど。そりゃあヤマト以降、ガンダムシリーズほぼ網羅し、【ガルフォース】シリーズや【スタートレック】や、マクロスエヴァハルヒ新海誠さん作品など、メカやSF作品を何十年間もわたって何千本も楽しみ続けてれば、いろんな意味で目が慣れますからね。
 
 なので、私は旧作のアニメ【宇宙戦艦ヤマト】のファンではなくなってしまっいたことを自覚するとともにここに表明しておきます。
 しかし、私は、【宇宙戦艦ヤマト】に登場するメカ――特に宇宙戦艦〔ヤマト〕それ自体については非常に魅力を感じているので、それについてのファンであることにはぜんぜん否定していません。
 
 ということで、私は1974年放映のアニメ【宇宙戦艦ヤマト】ファンでなく、そのアニメに登場する宇宙戦艦〔ヤマト〕のファンです。紛らわしいですけど。
 つまり【ヤマト】ファンじゃなく〔ヤマト〕ファンです。もっとわかりやすく書くと作品ではなく、メカのファンです。
 なお、だからといって、1974年放映のアニメ【宇宙戦艦ヤマト】が嫌いになったわけではありません。いまさら素直に楽しめなくなってしまっただけです(もともとそうかもしれないか…)。
 
 ああ、ちなみにその2011年のリメイク【宇宙戦艦ヤマト2199】は、まさに私のような人間にとって理想の作品です。安心して観れます。
 来週の土曜日には、第二章を楽しみにします。
 
 
 では、長寿と繁栄を。